2026年7月1日、LINE公式アカウントを動かす開発者向けAPI「Messaging API」に、リッチメニューの表示回数やクリック数を取得できる統計エンドポイントが追加されました。

リッチメニューとは、お店や自治体の公式アカウントを開くと画面の下半分にドンと出てくる、あの大きなボタンメニューのことです。

つまりこの更新は、あなたが普段見ているあのメニューが、これから静かに使いやすくなっていくという話です。

にんにくネコ

あのメニュー、ボタン8個もあるのにクーポンだけ見つからないの、なんで!?

7月いちばんの更新は「メニューの成績表」

LINE Developersのニュースによると、7月1日付でMessaging APIに次の2つのエンドポイントが追加されました。

  • リッチメニューの統計情報の合計を取得するエンドポイント
  • リッチメニューの統計情報の日別を取得するエンドポイント

取れるのは、メニューが表示された回数クリックされた回数などの統計です。

「そんなの前から見られたのでは?」と思うかもしれません。半分正解です。

これまでも管理画面(LINE Official Account Manager)を開けば確認はできました。今回変わったのは、プログラムから直接、自動で取り出せるようになったことです。

テティーベア

見えるものが増えたわけではありませんよ。人間が毎日見に行っていた数字を、機械が代わりに取りに行けるようになった、という違いです。……つまり、今まで誰も見に行っていなかった数字も、これからは毎朝届きます。

管理画面とAPI、何が違う?

例えるなら、これまでは「成績表を職員室まで見に行く」方式でした。見られますが、毎回足を運ぶ必要があります。

APIで取れるようになると、「成績表が毎朝自動で家に届く」方式になります。

お店側は自分たちの分析ツールに数字を流し込んで、どのボタンが押されていて、どのボタンが無視されているかを継続的に追えるようになります。

これまで7月1日から
見る場所管理画面を開いて確認プログラムで自動取得もOK
取れる形画面上のグラフを目で読む合計・日別のデータとして受け取れる
向いてる使い方ときどき目視でチェック毎日の変化を記録して比較

で、私たちのLINEはどう変わる?

すぐに見た目が変わるわけではありません。ただ、お店側が「押されていないボタン」を数字で特定しやすくなったので、迷子になるメニューは今後、改善される方向に圧力がかかります

クーポンを探して、指が3回スクロールした。あの時間のことです。

ここからLINEトーク画面を再現した会話です

メニュー迷子になったにんにくネコの実況
にんにくネコテティーベア
7月某日
にんにくネコ
『会社概要』『採用情報』『社長あいさつ』……ちがうちがう!クーポンはどこ!?
テティーベア
落ち着いて。メニューの2ページ目の、右下の隅にひっそりありますよ。
にんにくネコ
なんでいちばん見たいものが、いちばん奥にあるの!?
テティーベア
押されないボタンは、数字の上では『存在しないボタン』ですからね。……そういうメニューほど、これから直されていくはずです。
LINEトーク画面の再現ここまで

この「なんで!?」は、今まではお店に届きにくい声でした。これからはクリック数ゼロのボタンが毎日の数字として突きつけられるので、メニューの並びを見直すお店が増えていく、というわけです。

そのほかの7月の動き(サラッと)

リッチメニュー統計以外にも、7月のLINE Developersではいくつか更新がありました。一般ユーザーへの直接の影響は小さいので、要点だけ。

  • 7月27日: LINEアプリ内課金利用規約(LINEミニアプリ提供者向け)の改定。各当事者の責任や権限を明確にする規定整理と形式面の修正です。ミニアプリを提供する側に向けた規約なので、ユーザーが何か手続きをする必要はありません
  • 7月31日: LIFF v2.29.2リリース。ミニアプリなどの土台になっているSDKの内部挙動の変更です。私たちが何かする必要はありません
  • 7月28日: LINEプラットフォームの大規模障害。公式アカウントやLINEログインが約4時間半止まりました。何が起きたかは障害当日の記録記事にまとめてあります(現在は復旧済みです)

ユーザー側でやることはある?

ありません。今回の更新はすべて、お店や開発者の裏側の話です。

強いて言えばひとつだけ。公式アカウントのメニューで 「使いやすい」と思ったボタンは遠慮なく押す こと。

あなたのタップが1クリックとして記録され、「このボタンは残そう」という判断材料になります。押すだけで届くフィードバックです。

ここからLINEトーク画面を再現した会話です

にんにくネコテティーベア
にんにくネコ
じゃあボク、今日からクーポンのボタン、シュバシュバッと100連打するね!
テティーベア
1回で伝わりますから。連打はお店の集計がびっくりしますから。
LINEトーク画面の再現ここまで

まとめ

  • 7月1日、Messaging APIに リッチメニューの統計取得(合計・日別) が追加。表示回数やクリック数をプログラムで取れるようになりました
  • お店側がメニューの成績を継続的に追えるようになり、使いにくいメニューは改善されやすくなります
  • ミニアプリの課金規約改定やLIFFの更新もありましたが、ユーザー側の操作は何も変わりません

今日これだけやる: よく使う公式アカウントをひとつ開いて、下のメニューを眺めてみてください。

「これ絶対押されてないだろうな」というボタンを見つけたら、こっそり観察スタートです。数ヶ月後にそっと消えているかもしれません。

あなたが今日押したそのボタン、どこかの会議室で棒グラフになっています。


出典