18時12分、帰り道の歩道橋。見上げた空が、絵の具を水に溶かしたみたいに赤かった。

これは、ポエムを送るしかない。

にんにくネコ

もう送った!夕焼けの写真に『エモ』の2文字だけ!

送っていい相手かを30秒で見分けて、あとはシーン別の長文ポエムをコピーするだけです。

送っていい相手か、30秒で診断

ポエムは、受け取る側に「どう返せばいいの?」という宿題を渡します。宿題を楽しめる相手かどうかを、先に確かめておきます。

そのポエム、送っていい?

送る相手は、上司・取引先・まだ敬語で話す人?

なし

送らない

敬語で話す相手にポエムを送ると、読む側は返し方に本気で困ります。気持ちは、きちんとした敬語で伝えるほうが届きます。

相手は、あなたの冗談にノリで返してくれる人?

今、夜の0時を回っている?

1行まで

用件のついでに1行だけ混ぜる

冗談の温度が合わない相手に長文を送ると、重さだけが届きます。用件の返事に、ポエムを1行だけ添えるのが安全です。

用件つきの1行ポエムを見る →

朝まで待て

下書きに入れて、朝もう一度読む

夜中に書いたポエムは、朝に読み返すと、だいたい布団をかぶりたくなります。朝の自分が「送っていい」と言ったら、送りましょう。

朝のポエムを予約する →

あり

今すぐ送ってよし

冗談が通じる相手で、時間もまだ健全です。下のテンプレから、今の気分に近いものを選んでください。

ポエムを選ぶ →
にんにくネコ

0時過ぎたら下書き行き!?……ボクの下書きフォルダ、もう夕焼けで満員だよ!

【すぐコピ】シーン別・長文ポエムテンプレ

ポエムは長いほど笑いに変わりますが、長いほど相手の返事も重くなります。たとえば「了解」を伝えるだけでも、ポエムにするとこれだけ増えます。

「了解」を伝えるのに使う文字数

了解
2字
承知しました
6字
ポエムの了解
100字
やりすぎの了解
135字

* ポエム2本は、下の「了解の代わり」タブの例文で数えました。伝わる情報は、4本とも同じです。

重さの目安は「了解の代わり(いちばん軽い)< 朝 < グループ < 雨 < 誕生日 < 既読がつかない夜」です。軽いタブから選び、各タブの1本目を使えば外しません。「やりすぎ」は、相手を選んでください。

朝のポエムは、光と季節の話から入ると、センチでも重くなりません。

◎ 迷ったらこれ

おはよう。
カーテンを開けたら、まだ少し眠たそうな光が、部屋の床にそっと座っていました。
昨日の続きみたいな今日が、また静かに始まろうとしています。
うまくいかなかったことも、言えなかったことも、きっと朝の光が少しずつ溶かしてくれる。
だから今日も、ちゃんと顔を洗って、あなたにおはようを送ります。
いい一日になりますように。

◯ 季節の変わり目に

おはよう。
駅までの道で、昨日より少しだけ空が高くなっていることに気づきました。
季節はいつも、誰にも知らせずに、こっそり入れ替わっていくんですね。
あなたの今日にも、小さな変化がひとつ、そっと届きますように。

× やりすぎ(相手を選ぶ)

おはよう。
夜明けとは、昨日の私が今日の私に手紙を渡す儀式なのだと思います。
封筒は薄く、少しだけ温かくて、差出人の名前はにじんで読めません。
それでも私は知っています。あれを書いたのは、眠れなかった夜の私です。
鏡の前で、私は静かに封を切りました。
中には一言だけ、こう書いてありました。
「寝ぐせ、すごいよ」
行ってきます。

雨のポエムは、窓・傘・雫の3つがあれば書けます。自分が濡れた話は、相手を心配させるので入れません。

◎ 迷ったらこれ

雨ですね。
窓をつたう雫を見ていると、空が誰かの代わりに、言えなかった言葉を流してくれているような気がします。
傘をさすと、世界が少しだけ小さくなって、自分の心の音がよく聞こえます。
あなたの街にも、同じ雨が降っていますか。
濡れていませんように。温かい飲み物が、そばにありますように。

◯ 朝の雨に

雨の音が、窓のむこうで小さな拍手をしています。
たぶん、今日ちゃんと起きて、ちゃんとここまで来た私たちへの拍手です。
半分はあなたの分です。
濡れないように、そっと受け取ってください。

× やりすぎ(相手を選ぶ)

傘を開いた瞬間、私は骨組み8本に守られた、小さな国の王になりました。
領土は半径50センチ。国民は私ひとり。
国境の外では、冷たい雨が静かに世界を洗っています。
それでもこの国の中だけは、いつも少しだけ暖かい。
もしあなたが雨の中で立ち尽くしているなら、国境を開きます。
ただし国土の都合で、肩は片方ずつ濡れます。
本日の国策は、コンビニまで無事にたどり着くことです。

未読の相手に送るのは、このポエムで最後の1通にします。翌朝まで返事がなくても、次は送りません。月に話しかける形にすると、追いLINEではなく独り言になります。

◎ 迷ったらこれ

夜になると、言葉は昼よりも少しだけ重くなります。
さっき送ったメッセージも、きっと今ごろ、夜空のどこかでゆっくり休んでいるのでしょう。
月はいつも、急がずに満ちて、急がずに欠けていきます。
返事も、月と同じ速さで大丈夫です。
私は先に眠ります。おやすみなさい。

◯ 短めで

既読がつかない夜は、月がやけに近く見えます。
たぶん月は、あなたより先に私の言葉を読んで、そっとしまっておいてくれるんだと思います。
見つけても、放っておいて大丈夫です。
おやすみ。

× やりすぎ(相手を選ぶ)

いま私のメッセージは、光の速さであなたのスマホへ向かっています。
銀河をいくつも越え、流れ星とすれ違い、ときどき道に迷いながら。
それでも、既読という名の星に届くまで、あと何光年かかるのかは誰にも分かりません。
天文学者にも分かりません。
私はこの広い宇宙の片隅で、静かに待つことにしました。
……というのは嘘で、普通に寝ます。おやすみなさい。

誕生日は「地球が太陽を1周した」と書くだけで、どんな相手にも壮大に、そしてやさしく届きます。

◎ 迷ったらこれ

誕生日おめでとう。
あなたが生まれてから、地球はまた1周、太陽のまわりを回ってきました。
約9億4千万キロの、長い長い旅です。
その間にあなたが笑った日も、少しだけ泣いた日も、きっと全部この星のどこかに残っています。
次の1周も、あなたの見る景色がやさしいものでありますように。
心から、おめでとう。

◯ 友達に

おめでとう!
ケーキのろうそくの数だけ、あなたは季節を越えてきました。
春の出会いも、夏の夜の花火も、秋の帰り道も、冬のこたつも、全部あなたを作ってきた時間です。
火を吹き消すその息が、今年いちばん気持ちのいい風になりますように。

× やりすぎ(相手を選ぶ)

本日、あなたという長い物語は、新しい章に入りました。
前の章は、笑いと寄り道と、ほんの少しの涙でできていました。
最後の1行には、こう書かれていました。「だいたい楽しかった」。
私はひとりの読者として、ページをめくる指が少し震えています。
次の章が、前の章よりもほんの少しだけ、やさしい話でありますように。
なお、プレゼントは前の章に置き忘れました。

どんなに長くても、用件はポエムの最後に必ず1行で書きます。相手が知りたいのは「分かったかどうか」だけです。

◎ 迷ったらこれ

あなたの言葉を読んだとき、胸の中を、やわらかな承知の風が吹き抜けていきました。
その風は、迷っていた小さな「たぶん」をさらって、遠くの空へ運んでいきました。
残ったのは、まっすぐな一言だけです。
了解です。

◯ 待ち合わせの返事に

18時、駅の改札。
その時刻、その場所に、私は一輪の花のように、静かにあなたを待っています。
人の流れの中で、あなたを見つける、その一瞬のために。
(実際は、柱の横でスマホを見ています)
了解です。

× やりすぎ(相手を選ぶ)

了解。
たった2文字のこの言葉の中には、宇宙のはじまりから今日の晩ごはんまで、誰かが誰かに伝えてきた、すべての「はい」が詰まっています。
戦場の伝令が命がけで運んだ「了解」も、放課後の教室で交わされた「了解」も。
その長い歴史の重みを、いま、あなたにそっとお返しします。
了解。

グループでは、ポエムの最後に必ず日時や場所を置きます。みんなが知りたいのは、結局そこです。

◎ 迷ったらこれ

みんなの予定がそろった瞬間、カレンダーの小さなマス目に、ひとつの虹がかかったような気がしました。
ばらばらに過ごしている毎日が、この日だけは同じ場所に集まる。
それだけで、少し胸が温かくなります。
土曜の19時、了解です。

◯ お店が決まったとき

幹事さん、お店選びありがとう。
あなたが検索した夜の数だけ、今夜の乾杯は深くなります。
グラスが触れ合うその音を、今から楽しみにしています。

× やりすぎ(相手を選ぶ)

このグループに通知が来るたび、私の胸の中で、小さな灯台がひとつ光ります。
今日も誰かが、誰かに向けて、暗い海の向こうから光を送っている。
その光を受け取るたびに、私はひとりじゃないと思えるのです。
ところで、集合場所どこでしたっけ。

送ると、こうなる

ポエムの受け取り方は、相手によってまったく違います。まずは、ポエムの形が独特すぎた例です。

ここからLINEトーク画面を再現した会話です

色の良いレモンからの朝のLINE
色の良いレモンにんにくネコ右
色の良いレモン
おはようございます。本日のあなた周辺の天気をお伝えします。朝は晴れ、ところにより寝ぐせ。昼過ぎからは私の想いがやや強く吹き込み、夜には一時、胸騒ぎとなるでしょう。
にんにくネコ
待って!これ告白?天気予報?どっちの顔で返せばいいの!?
LINEトーク画面の再現ここまで

言いたいことは伝わっていますが、形式が強すぎて、受け取った側が返事の「ジャンル」から迷っています。

一方で、ポエムにはポエムで返したくなる相手もいます。断れない性格の人に送ると、こうなります。

ここからLINEトーク画面を再現した会話です

にんにくネコ右うさぎがカメ
にんにくネコ
雨だね!空が拍手してる!
うさぎがカメ
普通に「雨だね」って返そうとしたの……あ、でも合わせたほうがいいかも……雨って、空が地面に書いてる手紙なんだと思う。一粒ずつ、読めないくらい小さい字で……ごめん、続きは明日送るね
にんにくネコ
続きあるの!?ボクより長いのに、まだ第1話だった!
LINEトーク画面の再現ここまで

ポエムは、相手の返事の長さで「どこまで乗ってくれたか」が分かります。相手の返事が1行なら、次の1通はポエムをやめて普通に戻すのが礼儀です。

送った直後に、冗談として着地させる一言

送ってから「重かったかも」と思ったら、すぐ1通だけ足します。相手に「普通に返していい」と伝わるだけで、ポエムは笑い話に変わります。

◎ 迷ったらこれ

※ポエムです。返事は普通で大丈夫です。

◯ 自分で笑いに変える

今の、夕焼けに言わされました。本人は元気です。
以上、本日のポエムでした。次のニュースです。お昼なに食べた?

相手がスタンプだけで返してきたら、それは「受け取ったよ、でもポエムでは返さないよ」の合図です。深追いせず、次の話題に移りましょう。

シーン別スタンプ使い分けTips

シーン◯ 使えば安心× 送ると事故る
ポエムを送った直後
にんにくネコにんにくネコ:明るい1枚で「冗談だよ」の空気に戻せる
テティーベアテティーベア:紳士の真顔が、ポエムの重さを倍にする
ポエムを受け取った時
うさぎがカメうさぎがカメ:「ゆっくりで大丈夫」の顔で受け止められる
色の良いレモン色の良いレモン:ポエムに真顔の中年が加わり、返事が迷宮入りする
グループで誰かがポエムを投下した時
にんにくネコにんにくネコ:拍手系の1枚で、みんなが会話に戻ってこられる
無反応:投下した本人が、夜まで既読の数を見続ける
上司にうっかりポエムを送った時
テティーベアテティーベア:丁寧な1枚で、ひとまず場を整えられる
にんにくネコにんにくネコ:軽さが、上司の困惑に追い打ちをかける

まとめ

  • ポエムは、冗談にノリで返してくれる相手に、夜0時より前に送る
  • 迷ったら各タブの1本目。用件がある時は、最後に1行で書く
  • 送って重かったら「※ポエムです」の1通で、笑い話に着地させる

まず1つだけ、次に空がきれいだった日に、朝のタブの1本目を下書きに入れておいてください。送るかどうかは、翌朝の自分が決めてくれます。

明日のあなたのLINEは、晴れ、ところにより一時ポエムでしょう。